特別公開
国宝 源氏物語絵巻
〈柏木 三・宿木 一〉
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徳川美術館の至宝であるばかりでなく、わが国の代表的な美術品である、国宝「源氏物語絵巻」は、王朝時代の人々の雅びやかな暮らしぶりを余すところなく伝えてくれる現存最古の物語絵巻です。毎年11月下旬には、この絵巻から数場面を選んで特別公開をしています。もともとは巻物として伝わり、昭和7年(1932)に保存のために額面装に改装されていました。近年、額面装による本紙への負荷を軽減するために再び巻物装に戻し、一場面ごとに絵と詞書を一巻の巻物に仕立て、絵巻本来の姿で鑑賞いただけるようになりました。
今年は、柏木(三)と宿木(一)の二場面を特別公開いたします。
見どころ
柏木(三)
女三宮(おんなさんのみや)と亡き柏木の不義の子である薫の誕生五十日の祝い(いかのいわい)の席で、我が子ならぬわが子を抱き、若き日の藤壺中宮(ふじつぼのちゅうぐう)と犯した過ち、柏木の薄幸、女三宮の心痛、幼い薫の今後の運命を想い、源氏は心の葛藤に苦しむ。
宿木(一)
秋の時雨のそぼ降る頃、帝は碁の相手に薫を召された。「今日は先ず、この花一枝許す」と、古歌に託して暗に女二宮(おんなにのみや)の降嫁をほのめかされる。この場面は、宮中・清凉殿の朝餉(あさがれい)の間を描いたと言われている。しつらえられた二階棚(にかいだな)や厨子(ずし)などの調度の文様が美しい。
概要
公開期間 | ~ |
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記念講演会 |
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展覧会図録 | 【関連図録】「国宝 源氏物語絵巻」(2015)2300円(税込) |
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