若竹鶺鴒図屛風
二曲一隻
田中訥言筆
わかたけせきれいずびょうぶ
ほぼ正方形の画面の中央部やや左寄りに、数本の若々しい細身の竹を描いています。竹の葉には雪が少し積もり、上下に鶺鴒(せきれい)と文鳥(ぶんちょう)が配されています。最小限のモチーフを絶妙に配置した粋な作品です。このような作品の存在は、田中訥言(とつげん・1767~1823)の古典的やまと絵学習が単なる懐古趣味で終わっていないことを教えてくれます。琳派風の洒落た感覚も加味しながら、ここには新しい画境が広がっています。
※展示期間:2025/2/1~3/2
【江戸時代 19世紀 名古屋市博物館蔵】