重要文化財
物語二百番歌合
藤原定家撰・奥書 2帖
ものがたりにひゃくばんうたあわせ
『物語二百番歌合』は、藤原定家(さだいえ)が後京極良経(ごきょうごくよしつね)の下命によって王朝物語の和歌を抜粋して、歌合の形式とした秀歌撰である。『源氏物語』と『狭衣物語』の和歌を左右につがえた『百番歌合』と、その続編で『源氏物語』と『夜寝覚』など10種の物語の和歌を左右につがえた『後百番歌合』からなる。『源氏物語』の和歌795首のうち200首を定家が撰んだ点で重要である。本書は、奥書に定家が初撰本は人に貸して紛失したため、家人に書写させ、彼自身も一部を書写したと記していることから、再撰本とわかる。
【鎌倉時代 13世紀 個人蔵】