蒙古襲来絵詞(模本) 下巻 三巻の内
神谷元秋筆
もうこしゅうらいえことば
文永11年(1274)と弘安4年(1281)の二度にわたる元寇(げんこう・モンゴルからの襲来)の様子を描いた絵巻です。 原本は御物で、この絵巻は尾張徳川家9代宗睦(むねちか)の嫡男治行(はるゆき)の要望により、寛政8年(1796)に製作されました。この絵巻には、戦の様子や武家の風俗が詳細に描き込まれており、当時の様子を伝える重要な絵画です。
本品の見せ場の一つで、竹崎季長一行が博多湾の生の松原に築いた石築地を通る場面では、赤糸威・樫鳥威・萌黄威・逆沢瀉威など、綺羅を尽くした色とりどりの甲冑が描かれています。
【江戸時代 寛政8年<1796> 建中寺蔵】