平治物語絵詞 六波羅行幸巻(模本)<br /><small>今村随学筆</small>

平治物語絵詞 六波羅行幸巻(模本)
今村随学筆
へいじものがたりえことば ろくはらぎょうこうのまき
いまむらずいがくひつ

「平治物語絵詞」は平安時代末期、後白河院の院政下で絶大な権力を有した信西(しんぜい・藤原通憲(みちのり))と藤原信頼(のぶより)との対立、これに結びついた平清盛と源義朝との争乱である平治の乱(1159)を描いています。本品は「平治物語絵詞」のうち、藤原信頼によって御所に幽閉されていた二条天皇が、女房姿に変装して、六波羅の平清盛のもとへ脱出する経緯を描いた「六波羅行幸の巻」の模写本です。六波羅邸前には大鎧を着けた武将が警護のため集まる様子が描かれ、ものものしい雰囲気を伝えています。

【江戸時代 天明元年<1781>】