太刀(菊紋) 菊一文字

重要文化財

太刀(菊紋) 菊一文字 たち(きくもん)きくいちもんじ

正徳3年(1713)、5代五郎太(ごろうた)の家督相続を建中寺の父祖御霊屋に報告した際、2代光友(みつとも)の霊には兼貞(かねさだ)の太刀、3代綱誠(つななり)の霊には兼白(かねきよ)の太刀、そして4代吉通(よしみち)の霊には本刀が五郎太から奉納されました。鎺元(はばきもと)には菊紋がわずかに見えます。菊紋を刻む刀剣は「菊御作(きくごさく)」と呼ばれ、諸国から名工を召して「御番鍛冶(ごばんかじ)」とし、自らも刀剣を鍛えた後鳥羽上皇の作と伝えられています。
徳川忠長(2代将軍徳川秀忠3男)・徳川義直(尾張家初代)所持、徳川五郎太(尾張家5代)寄進。

【鎌倉時代 13世紀 徳川美術館蔵】