六字名号
成譽廓呑(建中寺第一世)筆
ろくじみょうごう
建中寺第一世成譽廓呑(じょうよかくどん)は優れた学僧で、家康の母・於大(おだい)ゆかりの浄土宗寺院・伝通院(でんづういん)にて学頭となり、於大の荼毘地に建立された光岳寺(こうがくじ)の開山、徳川将軍家の菩提寺・増上寺(ぞうじょうじ)の学頭を務め、2代将軍秀忠の命により浄土宗の関東十八檀林(だんりん・仏僧の学問所)のひとつ、結城弘経寺(ゆうきぐきょうじ)の住職となりました。
本品は廓呑筆と伝わる南無阿弥陀仏の六字名号です。落款部分に「前住弘経後住建中亦古叟」とあるように、建中寺開山(第一世)となった晩年に筆を執ったとみられ、筆にふるえがみられます。
【江戸時代 17世紀 建中寺蔵】