阿弥陀・獅子・牡丹図<br /><small>(徳川光友夢中感得図)<br />徳川光友(尾張家2代)賛</small>

阿弥陀・獅子・牡丹図
(徳川光友夢中感得図)
徳川光友(尾張家2代)賛
あみだ・しし・ぼたんず
(とくがわみつともむちゅうかんとくず)

2代光友(みつとも)が夢に見た阿弥陀如来像の図です。賛には、夢の中で危機に陥った際、この阿弥陀如来像の加護により助けられ、この後は困難がないと告げられたと記されています。
夢の日付は「辛卯之歳五月五日」とあり、義直の一周忌法会の初日にあたります。大藩の当主になって一年、光友が仏の加護を願って描かせたのでしょう。義直の遺言に反して仏教による追善供養を行い、建中寺を建立した光友の行動の根底には、阿弥陀如来に対する並々ならぬ信仰心があることが窺えます。

【江戸時代 慶安4年<1651> 徳川美術館蔵】