武蔵野蒔絵貝桶<br /><small>一対</small>

武蔵野蒔絵貝桶
一対
むさしのまきえかいおけ

薄(すすき)に満月という二つのモチーフで、歌枕である武蔵野の情景を象徴的にあらわした貝桶です。繊細な曲線で風になびく薄をリズミカルに描き、満月を銀の沃懸地(いかけじ)であらわしており、洒落た感覚をみせています。薄に埋没する満月は、山のない地平からの月の出を意味し、これだけで広大な野原が広がる武蔵野を暗示します。

【江戸時代 17世紀】