藍紙本万葉集切
「こふといふ」
藤原伊房筆 (「鳳凰台」所収)
らんしぼんまんようしゅうぎれ
藍色の染紙に『万葉集』を書写しているため、「藍紙本」と呼ばれ、平安時代の書写になる五大万葉集の一つとして著名です。
藤原公任(きんとう)筆と伝えられますが、現在では藤原行成の孫にあたる藤原伊房(これふさ)の筆跡と推定されます。書風は、11世紀の優美な「かな」から大きく変化し、濃墨で筆力に富んでいます。
【岡谷家寄贈 平安時代 11世紀】