出小路本谷出水後木曽川渡入迄夜中働之図
御材木川狩之図 十鋪のうち
いでのこうじもとだにしゅつすいごきそがわわたしいれまでよなかはたらくのず
材木を川の上流から流すことを「川狩(かわがり)」といいます。江戸城西の丸再建にあたり、木曽山から伐り出した材木を川に流して運搬している様子が確認できます。松明を灯していることから、人びとが夜通し働いていたこともわかります。
この絵図には「川路氏印」が捺されています。これは川路聖謨(かわじとしあきら/1801~1868)のことで、西の丸再建に際して御用掛(ごようがかり)を命じられ、裏木曽に出張していため、川路家にもこうした伐り出しを描いた絵図が伝来しました。
【徳川林政史研究所蔵 江戸時代 天保9年(1838)】