重要文化財
刀 無銘 正宗
徳川家継(7代将軍)下賜・徳川継友(尾張家6代)拝領
かたな むめい まさむね
正徳3年(1713)12月、前月に家督を相続した尾張家6代通顕(みちあき/1692~1730)が、7代将軍家継(いえつぐ)から一字を拝領して継友(つぐとも)と名を改め、従三位中将に叙任されました。その際、家継から祝儀の盃と共にこの刀が下賜されました。
下賜直前に発行された本阿弥家13代光忠(こうちゅう)の折紙により、鎌倉時代後期に相模国で活躍した正宗の作と極められています。正宗は江戸時代に最も高く評価された刀工の一人で、贈答儀礼のなかでもとりわけ重視されました。
【徳川美術館蔵 鎌倉時代 14世紀】