重要文化財
竹栗鼠梅模様振袖
紺黄染分綸子地
たけりすうめもようふりそで
こんきそめわけりんずじ
斜めに大きく黄と紺で染め分けた振袖。紺地には梅花と梅樹を絞り染めで白く染め残し、さらに雪が降るかのように粒を散らす。黄地には竹の葉を大きくあらわし、白く染め残した部分に葡萄に栗鼠や竹の葉脈を墨で描く。小袖全体をのびやかな曲線で大きく染め分け、右腰部分を余白とした本品の大胆な意匠は、「寛文小袖」を思わせるが、左袖の曲線による染め分けや墨の描絵などから、寛文小袖へと至る直前の過渡期の作に位置づけられている。
展示期間:2023年10月17日(火)~11月5日(日)
【江戸時代 17世紀 文化庁蔵】