黒樂茶碗 銘 横槌<br /><small>伝樂二代目長次郎作</small>

黒樂茶碗 銘 横槌
伝樂二代目長次郎作
くろらくちゃわん めい よこづち

箱蓋裏に表千家7代如心斎(じょしんさい)天然宗左(てんねんそうさ/1706~51)が「二代目 黒茶碗 銘 ヨコ槌(花押)」と書付けています。樂焼を専らとした樂家の2代を常慶(じょうけい)とする説もありますが、ここでは2代目長次郎(ちょうじろう)という人物を指していると考えられます。2代目長次郎は、初代長次郎(生年未詳~1589)の次世代の人物で、史料から想定されている程度で、あまり良くわかっていません。
常慶の作風と異なる本碗の場合は、長次郎という伝称があるものの、長次郎の典型と区別するために、如心斎が「二代目」と書付けていた可能性もあります。

【桃山-江戸時代 16-17世紀 徳川美術館蔵】