茶練貫地吉祥文腰巻

茶練貫地吉祥文腰巻 ちゃねりぬきじきっしょうもんこしまき

腰巻は小袖のような形をしていますが腕を袖に通して着るわけではなく、ハンガーのように横に張り出した付帯(つけおび)に袖を懸け、裾を引いて着用します。もとは近世初期に、涼をとるため、打掛を肩脱ぎの形で腰に巻いて着用していたのが形式化したと考えられています。本品は、焦茶の地に、若松をはじめ竹・梅・舞鶴・亀甲花菱・七宝花菱などの吉祥文様が、色糸と金糸で刺繡されています。落ち着いた色調に金糸が輝きを添える、風格ある一領です。

【江戸時代 19世紀 展示期間:2023年6月29日~7月17日】