黒羅背板地葵紋付波文火事羽織 くろらせいたじあおいもんつきなみもんかじばおり
尾張徳川家三代綱誠(つななり/1652~99)のために仕立てられた火事装束です。黄繻子(しゅす)の兜形頭巾に、緋繻子の吹返(ふきかえし)と眉庇(まびさし)が付けられ、上の錣は黒繻子で波形、下は緋繻子に白い縁取りの葵紋六個が配置されます。羽織は黒の羅背板に、白い波しぶき文が大胆に配され、襟には緋色の繻子が用いられています。金糸・銀糸を渦巻き状に縫いつけた波しぶきや、桜文が華やかなアクセントになっています。
徳川綱誠(尾張家3代)着用。
【江戸時代 17世紀 展示期間:2023年6月29日~7月17日】