与謝蕪村絵入り書状 よさぶそんえいりしょじょう
上客にはちゃっかりしっかり売り込みます!
俳人・画家である与謝蕪村が、安永7年(1778)に京都を訪ねた尾張の俳諧宗匠・久村暁台(くむらきょうたい)と井上士朗らに対してしたためた書簡です。蕪村は名古屋を「文華之土地」と持ち上げ、『おくのほそ道』の絵巻をユーモラスに売り込んでいます。文末には京都の料亭で戯(たわむ)れた様子を描いて「尾張名古屋は士朗でもつ」とたたえていて、親しげな関係性も垣間見えます。
【江戸時代 安永7年(1778) 名古屋市博物館蔵】