菊折枝蒔絵雛道具
貝桶・合貝
きくおりえだまきえひなどうぐ
かいおけ・あわせがい
福君(1820~40)は京都の公家の最高位にあった近衛家の出身で、天保7年(1836)に尾張徳川家11代斉温に嫁ぎました。福君の所持した雛道具のひとつである「菊折枝蒔絵雛道具」は、梨子地に菊の折枝を配し、近衛家の家紋である抱牡丹紋と徳川家の葵紋を散らしています。金具にはすべて銀が用いられるなど、現存する大名家伝来の雛道具の中で、もっとも豪華な一組です。
【江戸時代 19世紀 俊恭院福君(尾張家11代斉温継室)所用】