龍巌徳真墨蹟 鉄牛雅号偈
名物
りょうがんとくしんぼくせき てつぎゅうがごうげ
「正徳四年道具代價帳」に記載された、元時代の臨済僧・龍巌徳真(りょうがんとくしん/1255~?)の墨蹟で、重要文化財「龍巌徳真墨蹟 無夢雅号偈」(東京・根津美術館蔵)に次いで確認された、現存二例目の同僧の墨蹟である。
銀座年寄・中村内蔵助が本幅を購入するにあたり、内蔵助がパトロンであったとされる尾形光琳(こうりん)の弟・尾形乾山(けんざん/1663~1743)を通じて、「名物」である本幅の由緒などの問い合わせをした際の返答の書状が附属しており、当時の京都町人において名物が珍重されていたことを物語る。本展において初公開となる。
『正徳四年道具代價帳』ほか所載。
【中国・元時代 至順2年(1331) 個人蔵(展示期間:2022/9/17~10/16)】