神田明神祭礼図巻
二巻の内
かんだみょうじんさいれいずかん
弘化4年(1847)に行われた神田祭の祭礼行列のうち、神田塗師(ぬし)町による松竹梅を主題とした附祭(つけまつり)です。「老松(おいまつ)の学び」と題した踊り台には、松を背景に秦の始皇帝と唐女が描かれていますが、貼札をめくると、高砂(たかさご)の尉(じょう)と姥(うば)に変わるという仕掛けです。地走(じばし)りと呼ばれる踊りは、娘たちが竹模様の小袖で、雀踊りを軽やかに踊る様子が描かれています。祭りを盛り上げる囃子(はやし)は、常磐津節や清元節などの人気芸人が三味線や長唄を担当したことが知られています。
建中寺徳川慶臧墓所出土品、徳川慶臧(尾張家13代)所用。
【江戸時代 弘化4年(1847)】