堆朱松下観月図香合<br /><small>針彫銘「楊茂造」</small>

堆朱松下観月図香合
針彫銘「楊茂造」
ついしゅしょうかかんげつずこうごう
しんちょうめい「ようもぞう」

堆朱は、朱漆(しゅうるし)を塗り重ねてから彫刻を施す技法で、蓋表には橋の上で月を観賞する二人の人物が彫られています。一方、身の底裏には黒い漆が塗られており、目を凝らして見ると隅に針で細く「楊茂造(ようもぞう)」と彫られています。楊茂は、中国・元時代末から明時代初頭にかけて堆朱の名手とうたわれた漆工です。
松平義真(梁川松平家3代)所用。

【中国・明時代 15世紀】