重要文化財
刀 金象嵌銘 正宗磨上 本阿弥(花押)
名物 池田正宗
かたな きんぞうがんめい まさむねすりあげ ほんあみ(かおう)
めいぶつ いけだまさむね
本刀は身幅が広く切先(きっさき)が延びた豪壮な姿で、鍛えは小板目(こいため)が詰んで大模様の肌が交じり、地沸(じにえ)が良くつき飛び焼きも見られます。刃文は湾(のたれ)を基調とし、小沸(こにえ)がつき、金筋(きんすじ)や砂流(すながし)などの模様が多数みられます。沸の美しい正宗の作風の典型ともいうべき一振です。
茎(なかご)は大磨上(おおすりあ)げで正宗の銘はありませんが、本阿弥家九代光徳(こうとく)により正宗と極められ、慶長12年(1607)、池田長吉(ながよし/1570~1614)に命じられた埋忠寿斎(うめただじゅさい)が金象嵌銘を施しています。
伊達政宗・池田長吉・徳川秀忠(2代将軍)・徳川家光(3代将軍)・徳川義直(尾張家初代)所持。
【鎌倉時代】