東海道五十三次 九
大磯(隷書版東海道)
とうかいどうごじゅうさんつぎ きゅう
おおいそ(れいしょばんとうかいどう)
画面右上の矩形に「鴫立沢西行庵(しぎたつさわさいぎょうあん)」とあります。西行法師がこの地で「心なき身にもあはれは知られけり 鴫立つ沢の秋の夕ぐれ」と詠んだことにちなんで建てられた茶屋です。水鳥の遊ぶ海上を見る女性二人と宗匠風の男。色彩の調和が美しく、構図も決まっており、隷書版中の秀作として知られます。
【江戸時代 嘉永2年(1849) 横大判 個人蔵】