東都名所
日本橋之白雨
とうとめいしょ
にほんばしのはくう
雨の日本橋。雨粒はまばらで、「白雨」つまりにわか雨の降り始めのようです。天候の変化を絶妙に描き出した広重の感覚がここでも光ります。本図は保永堂版東海道とほぼ同時期の作で、雨を描く手腕が早くから確かなものであったことがわかります。
【江戸時代 天保3年~10年(1832~39)頃 横大判 個人蔵】