東海道五拾三次之内
蒲原 夜之雪(保永堂版)
とうかいどうごじゅうさんつぎのうち
かんばら よるのゆき(ほえいどうばん)
富士川を渡って駿河湾沿いの街道を行くと蒲原の宿場があります。ごく普通の街ですが、雪の夜という設定によって忘れられぬ場所となっています。人々は皆、うつむきがちに歩き、色のみならず、音までも、すべてが雪の中に消し込まれ、静かな雪の夜です。
【江戸時代 天保3年~4年(1832~33)頃 横大判 個人蔵】