東海道五拾三次之内
日本橋 朝之景(保永堂版)
歌川広重画
とうかいどうごじゅうさんつぎのうち
にほんばし あさのけい(ほえいどうばん)
東海道の出発点。まだ明けやらぬ空の下、大名行列の旅の一行の姿が見えてきます。午前4時頃に開かれた木戸を通って、西に向かいます。手前には、魚河岸(うおがし)で仕入れを終えた魚屋たちの姿が見えます。新しい一日の始まり、緊張感ただよう非日常の旅の始まり、そして魚屋たちの普段通りの日常の始まりと、三つの「始まり」の取り合わせとコントラストは絶妙です。
【江戸時代 天保3年(1832)頃 名古屋市博物館蔵】