源氏物語絵巻<br /><small>竹河(二)</small>

国宝

源氏物語絵巻
竹河(二)
げんじものがたりえまき たけかわ

「源氏物語絵巻」の額面装(がくめんそう)への改装は当時としては最善の判断でしたが、次第に額面装の弊害も目立ちはじめました。このため将来的な保存を考慮して、平成24年(2012)から令和2年(2020)春まで、2期にわけて修理を行い、再び巻子装(かんすそう)に戻すこととしました。
【場面解説】
夕闇の迫る春三月の玉鬘(たまかずら)の邸。幼いときから争ってきた壺前栽(つぼせんざい)に咲く桜の所有権を賭けて、大君(おおいぎみ)・中君(なかのきみ)の姉妹が碁の勝負を争います。その傍らの簀子(すのこ)には侍女たちも居並んで囃し立て、数々の歌を詠み交わします。蔵人少将(くろうどのしょうしょう)が物陰からこれをうかがっています。

【平安時代 12世紀(展示期間:2021年12月1日~12月12日)】