竹茶杓 虫喰<br /><small>伝千利休作</small>

竹茶杓 虫喰
伝千利休作
たけちゃしゃく むしくい

千利休の作として伝えられた茶杓です。茶杓の中節の下方と切止(きりどめ)に空いた穴が、虫食穴(むしくいあな)として見立てられ、後世「虫喰」と呼ばれました。実際には、穴は竹が傷み朽ちてできた穴であり、全体に歪んだ形態は真竹(マダケ)に突然変異的にできた歪みと考えられます。茶の湯の文化では、このような傷みや変形のある竹に、魅力が見出されてきました。

【桃山時代 16世紀】