合貝<br /><small>三百七十五個の内</small>

合貝
三百七十五個の内
あわせがい

合貝は、貝合わせの遊びに用いられる貝で、蛤(はまぐり)の貝殻が使われます。二枚貝の蛤は、元の対でしか重なり合わないことから夫婦和合の象徴とされ、これを収納する貝桶とともに婚礼調度の筆頭として誂えられました。合貝の内側は、二枚ともに同じ図様とする約束で、花鳥・草花のほか『源氏物語』の様々な場面が好んで描かれました。この合貝では、絵が胡粉(ごふん)盛り上げに金箔を押し、濃彩で描かれており、婚礼調度にふさわしい豪華さを備えています。

【江戸時代】