日高川草紙絵巻 模本 ひだかがわぞうしえまき
三井寺の僧・賢学は、出雲明神の託宜(たくせん)で、自分と遠江国橋本(現・静岡県浜松市)の長者の娘が、前世の因縁から結ばれると知り、修行の妨げになることを怖れ、幼い娘を刺して逃げます。一命をとりとめた娘は成長し、清水寺(京都市東山区)に参籠していたところ、賢学と会い契りを結んでしまいます。賢学は以前に自分が殺そうとした娘であること事を知り、娘を捨てて熊野参詣に向かいます。娘は紀伊国(和歌山県)の日高川を渡り後を追い、しだいに蛇身に姿を変え、捕らえた賢学を水底に引きずり込みます。
【江戸時代 18-19世紀 ※会期中巻き替えあり】