新板猫のたわむれ
小林幾英画
しんばんねこのたわむれ
猫を擬人化して、角兵衛(かくべえ)獅子や曲芸などの大道芸を披露する猫たちと、見物する親子の猫たちがいきいきと描かれています。余白には、口上や鳴り物の音、猫たちの台詞(せりふ)も書き込まれており、にぎやかな雑踏の雰囲気が伝わってきます。
作者の小林幾英(いくひで)(生殁年未詳)は明治時代に活躍した浮世絵師で、おもちゃ絵のほか、新時代の到来を感じさせる東京の名勝や洋装の人物を題材とした開化絵を手がけたことでも知られています。
【明治時代 19世紀】