苅田蒔絵小鼓胴 かりたまきえこつづみどう
小鼓は能楽の囃子(はやし)に使用する楽器のひとつで、木製の胴に馬革製の革二枚をあて、麻緒(あさお)(調緒(しらべお))で締めて用います。
慶長16年(1611)3月、二条城での徳川家康と豊臣秀頼の会見後、家康は答礼の使者として9男義直(尾張家初代、当時12歳)と10男頼宣(紀伊家初代、当時10歳)を秀頼の居城である大坂城に遣わしました。秀頼は義直に鼓を、頼宣に笛を贈りました。本作は、その時に秀頼から義直へ贈られた小鼓です。
【豊臣秀頼・徳川義直(尾張家初代) 所用 室町時代 16世紀】