自画賛 良寛像
袖裏繡毬直千金
良寛筆
じがさん りょうかんぞう
しゅうりのしゅうきゅうあたいせんきん
頭巾(ずきん)をかぶり、錫杖(しゃくじょう)を持ちながら手まりを二、三個袖から出している、良寛自筆の画賛です。良寛には、行燈(あんどん)の横で読書している自画賛もありますが、その画像と大変似通ったやさしい風貌をしています。賛は、得意のまりつきの詩です。手まりでは、誰にも負けないという自負心が溢れています。良寛にとって、まりつきは、禅の自由無礙(むげ)のあらわれそのものです。
【江戸時代 19世紀 個人蔵】