特別展 源氏物語の世界―王朝の恋物語―
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平安時代後期に紫式部が執筆した源氏物語は、印刷技術のなかった当時、書写によって広められ、多くの人々に愛読されました。また源氏物語は成立後まもなく絵画化され、中近世を通じて様々な絵画作品が製作され続けました。国宝「源氏物語絵巻」は現存する最古のテキストであるとともに、現存最古の絵画作例であり、極めて重要な作品です。国宝「源氏物語絵巻」とともに、平安時代から江戸時代に到るまでの写本や注釈書、絵画作品などを一堂に展示し、源氏物語愛好の歴史を振り返ります。
期間中は、下記の日程で「国宝 源氏物語絵巻」を展示します。
11/3(土)~11/18(日) 関屋・絵合・柏木(一)・橋姫
11/20(火)~12/2(日) 竹河(二)・宿木(二)・宿木(三)
12/4(火)~12/16(日) 蓬生・横笛・早蕨・東屋(一)
主な展示品
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重要文化財
源氏物語 河内本
二十三帖の内
附 桐宇治橋蒔絵書物簞笥 -
重要文化財
源氏物語絵詞
伝 冷泉為相筆 -
源氏物語画帖
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源氏物語図屏風(部分)
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国宝
初音蒔絵料紙箱
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其姿紫の写絵
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国宝
源氏物語絵巻
蓬生 -
国宝
源氏物語絵巻
横笛 -
国宝
源氏物語絵巻
早蕨 -
国宝
源氏物語絵巻
東屋(一)
この展覧会の見どころ
【絵巻の姿に甦った国宝「源氏物語絵巻」】
国宝「源氏物語絵巻」は、江戸時代以来、3巻の巻物の形で尾張徳川家に伝わりましたが、紙の傷みや絵の具の剥落などの損傷が著しかったため、昭和7年(1932)に、保存を目的として、糊でつながれていた紙の継ぎ目をはがして巻物装を解き、額面装に改装しました。
しかし、額面装は本紙が常時空気にさらされ、また台紙や箱の反りなどの問題も含め、本紙にテンションがかかった状態となっていたため、後世にまで保存するには適さないと判断されるに至りました。それを踏まえ、徳川美術館では、平成24年(2012)から、国庫補助金による支援も受けながら、最新の修復技術による保存修理に取り組んできました。
今回の修理では、額面装を巻物装に戻し、絵一場面ごとにその場面を説明する詞書とともに一巻の巻物に仕立て変えました。これにより、作品の保存にも適し、また詞書と絵が響きあう絵巻本来の姿となり、ご鑑賞いただけることになりました。
概要
会期 | ~ |
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開館時間 | 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
休館日 | 月曜日 |
観覧料 |
一般 1,400円・高大生 700円・小中生 500円 |
主催 | 徳川美術館・名古屋市蓬左文庫・中日新聞社 |
協力 | 名古屋市交通局 |
展覧会図録 |
関連図録: 『国宝 源氏物語絵巻』(2015)2300円(税込) 関連書籍: 『はじめての源氏物語 全五十四帖のあらすじ』(2015)400円(税込) |
関連企画 |
■「源氏物語の世界」特別対談 ■土曜講座 ■ギャラリー・トーク |
資料 |
企画展チラシ(PDF:1.4 MB)[更新日:
] 展示作品リスト(PDF:749.6 KB)[更新日: ] |