横須賀御殿図
(原題:熱田西浜御殿絵図)
よこすかごてんず
広大な面積を誇った横須賀御殿の全図です。海岸部を取り込み、南側の御殿西側には海に防波堤状の堤を築いて「枡形」と称し、当主専用の浜辺としていたことが判ります。この枡形内で、当主は海水に浸かる「潮湯治(しおとうじ)」や、時には海水浴を愉しんだと考えられます。現在、北側に描かれた御洲浜(おすはま)庭園の一部と「御州浜」「呉天石(ごてんせき)」「葭山(よしやま)」「御亭(おちん)」「枡形(ますがた)」等、御殿に因んだ地名が残っています。
【江戸時代 18-19世紀 徳川林政史研究所蔵】