御深井焼三島写俵形茶碗
銘 万石
おふけやきみしまうつしたわらがたちゃわん
めい まんごく
2代光友(みつとも)が愛用した三島俵形茶碗を、12代斉荘(なりたか)の時代に御深井窯(おふけがま)で写した作品で、高台脇に「深井製」の丸印があり、箱蓋裏には「よろづ代に みつぎたえせぬ 君が世を あふぐもかしこ 深き恵を」の一首が書き付けてあります。御深井焼は下御深井御庭で焼成された御庭焼(おにわやき)で、開窯期は古く、寛永年間(1624~44)と推定されます。一時衰退しますが、寛政12年(1800)に10代斉朝(なりとも)が復興したとされ、斉荘以降には、伝来名物道具の写しを多彩に焼成するようになりました。
【江戸時代 19世紀 徳川美術館蔵】