重要文化財
葦と酒壺文「寿」字入掛袱紗
紅緞子地
あしとしゅこもん「じゅ」じいりかけふくさ
5代将軍綱吉が側室の瑞春院(ずいしゅんいん)お伝(でん)の方(1658~1738)への贈り物に添えた掛袱紗です。さまざまな刺繡技法を駆使して、吉祥文様が繡いとられ、江戸時代の刺繡の最高峰に位置づけられます。勢いよく水があふれだす壺と杓・杯のモチーフから祝言能である「猩々(しょうじょう)」が想起されます。壺に一文字大きくあらわされた「寿」の字が吉祥性を高めています。
【江戸時代 18世紀 奈良・興福院蔵 展示期間:10/4~10/28】