五百羅漢図(部分) ごひゃくらかんず
江戸時代の画家・加藤信清(のぶきよ・1734〜1810)による文字絵の仏画です。信清は、江戸牛込(東京都新宿区)の生まれで、幕府の小吏(しょうり)でした。近づいて目を凝らしてみると、すべて緻密な経文を綴って描かれており、その表現は驚嘆に値します。色文字の一つ一つが離れてみると色点のようになり、新印象派のジョルジュ・スーラ(1859~91)の点描法を思わせる斬新な手法で、透明感ある色彩が特徴です。
【江戸時代 天明8~寛政4年(1788~92)頃 個人蔵】