国宝
太刀 銘 来孫太郎作 (花押)
正応五年壬辰八月十三日
たち めい らいまごたろうさく かおう
しょうおうごねんみずのえたつはちがつじゅうさんにち
来派は山城国に栄えた刀工の一派です。来孫太郎は来国俊(くにとし)の通称であるとされていますが、来孫太郎と銘を切り、年紀・花押もある作品は本刀以外に例がなく、極めて貴重です。尾張家2代光友(みつとも)が同家初代義直(よしなお)より相続した刀剣の蔵帳に「御分物之内」とあり、家康から義直に譲られた一振であるとわかります。
【鎌倉時代 正応5年<1292> 徳川家康所持(駿府御分物)】