唐物大海茶入 銘 丸海 からものたいかいちゃいれ めい まるうみ
口造りが広く大型で、平丸肩の胴の茶入は、「大海(たいかい)」に分類されています。室町将軍家の座敷飾りについて記された書物『君台観左右帳記(くんたいかんそうちょうき)』のなかで挙げられた19種類の茶入に、大海も含まれています。
本品は大海茶入の中でも頸(くび)が長く、肩と胴がやや角張っています。全体に黒褐釉が掛かり、肩から胴にかけて褐色の班文があり、底は板起こしです。尾張家伝来品で、戦後市中に出ましたが平成20年(2008)に徳川美術館が購入しました。
【尾張家伝来 中国・南宋~元時代】