戸山荘八景図巻
二巻の内
とやまそうはっけいずかん
尾張藩の江戸下屋敷「戸山荘」を描いた図巻です。庭園図は江戸中期以降に流行し、西洋画法を用いて実際の地勢を正確に写し取る図が次々と作られましたが、本巻は戸山荘の名所を切り貼りするように繋げたり、一図に複数の季節の景観を描いたりと、実景よりも理想的景観を重視して描かれています。狩野養川院惟信は木挽町家7代で、江戸狩野派の筆頭として活躍しました。幕府の御用絵師として活躍するかたわら、度々尾張藩の画用も務めました。
【狩野養川院惟信(木挽町家7代)筆 江戸時代 徳川美術館蔵】