錦窠植物図説
伊藤圭介筆・編
きんかしょくぶつずせつ
本草学の発展に大きく貢献した名古屋生まれの医師・伊藤圭介は、オランダ語を習得し、ヨーロッパの最新の植物学を採り入れ、長崎でドイツ人のシーボルトに直接学びました。明治維新の後は、東京で文部省や東京大学に勤め、86歳で日本初の理学博士になりました。
圭介の図譜のうち伝存する手稿本(しゅこうぼん)の多くは、自作に限らず蒐集した図や印葉図(いんようず)(植物の拓本)も貼り込まれています。本図はアメリカ人からもらった中国産胡桃(くるみ)の標本の印葉図です。
【江戸~明治時代 19世紀 名古屋大学附属図書館蔵】