源氏物語画帖

源氏物語画帖 げんじものがたりがじょう

 小さな画面に繊細華麗な世界を展開した近世やまと絵の名手・土佐光則(とさみつのり)(1583~1638)による源氏絵である。『源氏物語』五十四帖から、原則として各帖1図、帚木(ははきぎ)・若紫・須磨・椎本(しいがもと)・早蕨(さわらび)・蜻蛉(かげろう)は2図を選び、絵と詞の色紙各60枚を折帖に貼り込む。光則は、当時南蛮貿易でもたらされた天眼鏡(てんがんきょう)を用いたともいい、人物をはじめ調度の細部に至るまで極めて精緻な筆致で描かれています。

【土佐光則筆 江戸時代 17世紀】