重要文化財
河内本源氏物語
附 桐宇治橋蒔絵書物箪笥
かわちぼんげんじものがたり ふ きりうじばしまきえしょもつだんす
全54帖が散逸せずに残った最古の『源氏物語』です。「河内本」の名は、校訂者である源光行(1163~1244)・親行(1188頃~1277頃)が、父子ともに河内守に任じられたことに由来します。
光行らは当時伝来していた21種の古写本を集め、嘉禎2年(1236)2月3日から校合を始め、建長7年(1255)にひとまず校勘を完了し、後嵯峨天皇(1220~72)に献上しました。近年の研究では、書き込み・摺り消しが多いことから、本書は光行らが校訂に用いた原稿本である可能性が高いと考えられています。
【鎌倉時代 正嘉2年(1258) 金沢文庫旧蔵本・徳川家康所用 名古屋市蓬左文庫蔵】