萌黄・黄段山道に
釘抜雲版文厚板唐織
もえぎ・きだんやまみちにくぎぬきうんばんもんあついたからおり
ジグザグの線は山道や綾杉とも称される古くからの文様です。また、四角は江戸時代の釘抜の座金が、丸い形は禅宗寺院で食事時を知らせる際に打ち鳴らされた雲版が、元のモチーフとなっています。こうした自然や器物を極限まで単純化してつくられた本品からは、日本の伝統的な図案意匠の独創性と芸術性の高さがうかがえます。
【江戸時代 17世紀】