福君の雛道具 抱牡丹紋散蒔絵雛道具(台子皆具・茶坊主人形)
俊恭院福君(尾張家11代斉温継室)所用
さちぎみさまのひなどうぐ だきぼたんもんちらしまきえひなどうぐ(だいすかいぐ・ちゃぼうずにんぎょう)
しゅんきょういんさちぎみ(おわりけ11だいなりはるけいしつ)しょよう
五摂家の筆頭・近衛家から尾張家11代斉温(なりはる)に嫁いだ福君さまの雛道具は2セット伝えられています。そのひとつが梨子地に菊の折枝を配し、所々に近衛家の家紋である抱牡丹紋と徳川家の葵紋が散りばめられたデザインの「菊折枝蒔絵(きくおりえだまきえ)雛道具」、もうひとつが抱牡丹のみを配した「抱牡丹紋散蒔絵雛道具」です。「菊折枝蒔絵雛道具」は、今日に伝わる日本最大のお嫁入り道具として知られる「菊折枝蒔絵調度」のミニチュアで、小さいながらも遜色のない精巧な出来映えです。
【江戸時代 19世紀】