特別展・企画展

徳川美術館・蓬左文庫開館80周年記念特別展 全点一挙公開
国宝 源氏物語絵巻

 紫式部によって著された『源氏物語』の絵画化は、その成立からほどなくして試みられていたと考えられていますが、それらは全て失われ、12世紀前半に当時の宮廷を中心に製作・享受された国宝「源氏物語絵巻」が現存最古の遺品です。原作の雰囲気をよく伝えているにとどまらず、爛熟した王朝時代の伝統をふまえた、研ぎ澄まされた感性による絵画表現、美麗に装飾された料紙にしたためられた、詞書の優美な書など、今も見る者を魅了してくれます。

この展覧会の見どころ

 徳川美術館開館80周年を記念するこの展覧会では、10年ぶりに国宝「源氏物語絵巻」全場面を一堂に公開します。特に、徳川美術館所蔵の絵15場面は保存修理がおこなわれ、修理後はじめての展示となります。あわせて「よみがえる源氏物語絵巻」として知られる平成復元模写を含め、江戸時代から現代にいたる「源氏物語絵巻」の模写の系譜をたどります。平成復元模写は、できうる限り原本と同一素材・同一技法で製作するという基本理念のもとに模写が推進され、平成11年から6年の歳月をかけて完成しました。
 秋の一日、王朝の美の世界へといざなってくれる「源氏物語絵巻」をご鑑賞ください。

概要

会期
開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 月曜日<但し、11月23日(月)は開館、翌24日(火)は休館>
平成27年12月14日(月)~平成28年1月4日(月)
観覧料

一般 1,200円・高大生 700円・小中生 500円
(蓬左文庫企画展「源氏物語の世界-平安の恋物語-」と共通)
※20名様以上の団体は一般200円、その他100円割引
※毎週土曜日は小・中・高生入館無料

主催 徳川美術館・名古屋市蓬左文庫・中日新聞社・日本経済新聞社・NHK名古屋放送局
協力 名古屋市交通局・竹田印刷株式会社
展覧会図録 国宝 源氏物語絵巻(2,300円(税込)
▶徳川美術館オンラインショップからもご購入いただけます。
記念講演会

「源氏物語絵巻の物語本文」
大阪大学大学院文学研究科 教授 加藤洋介氏
11月21日(土)午後1時30分~3時
徳川美術館講堂
※入館者聴講自由