四季花鳥図屏風 六曲一双の内左隻 狩野探幽筆

四季花鳥図屏風 六曲一双の内左隻 狩野探幽筆 しきかちょうずびょうぶ かのうたんゆうひつ

江戸時代の巨匠 狩野探幽(1602~74)による花鳥画です。探幽は、線の肥痩や墨の濃淡を適切に使い分け、画面の余白を生かした淡麗瀟洒な画風を切り開きました。
本図は、屏風の片側にモチーフを寄せ、画面の多くは余白となっています。余白は、墨線で区切られることによって、雪の積もる岩となり、水となります。画面右側の大きな余白は、白い月が昇る夕暮れ時の大気をあらわしますが、下に流れる水と大気との境界は定かではなく、見る者の想像にゆだねられています。

【江戸時代 17世紀(展示期間:7/7~7/26)】