重要文化財
銀檜垣に梅図香盆飾り ぎんひがきにうめずこうぼんかざり
銀製の香盆飾りで、香盆の上には香合・香炉のほか、香木や灰を扱うための火箸・灰押・銀葉挟・鶯を入れた香筯建が載せられ、炷空入と香炉で一揃いとする。香盆は、木胎の上を銀の薄板で包む銀貼の構造である。見込は打刻により亀甲文を地文として檜垣と梅の老木の図、立ち上がりの内外には葵紋と唐草、底部には木目を表している。
所用者などは未詳だが、千代姫の嫁入り道具である純金の香盆飾りと技術的にも寸法・形態でも類似していることから、千代姫の所用品と考えられている。
【重要文化財 霊仙院千代姫(尾張家2代光友正室)所用 江戸時代 寛永16年(1639)】