初音の調度

国宝

初音の調度 はつねのちょうど

『源氏物語』第二十三帖「初音」の帖の情景と「年月をまつにひかれてふる人に今日鶯(うぐいす)の初音きかせよ」の歌を意匠としている。物語では、この年の正月元日がちょうどおめでたい子(ね)の日であった。春の訪れを告げる鶯の「初音(はつね)」と「初子」(はつね)を重ねた題材で、まことに 婚礼調度にふさわしい。

【国宝 霊仙院千代姫(尾張家2代光友正室)所用 江戸時代 寛永16年(1639)】